バク

夢っていうのは恐ろしいもので、

なんか現実味を帯びていたり、実際近い現実になったり、欲望を投写したり、そのまま現実へ引きずってしまったり。

何日か前に酷い悪夢を見た。

気が付くと日本武道館の前にいた。

ギターを背負っていた。

どうやら演奏する気らしい。

緊張もしていなければ、サークルの部室でやっていたライブをするみたいな緩い心境だった。

楽屋に入った。

その楽屋はボクシングとか、プロレスとかでよく見る楽屋(控室)風景に似ていた。

そこで弦を張り替えた。

時間がないよと誰かが言った。

「そうかそうか」と聞く自分。

急ぐこともなく、ステージへ向かう。

ステージへ行くときはなぜか客席の脇を歩いて通っていた。

日本武道館のはずだけど、そこは何故かどっかの公民館みたいだった。

体育館の卒業式で卒業生として歩く感じと似ていた。

舞台袖からステージに上がると、ウルエのメンバーがいた。

遅いよ。もう時間になっていまうよ。と言われる。

そこだけ何故か焦っている自分。

アンプのセッティングも、ギターのチューニングも殆どままならないままで、幕は開く。

幕が開いてみるとステージから見た景色は武道館じゃなかった。

なんか、どこそこに似ているとも言えない、不思議な客席だった。

真ん中、ステージの前列は盛り上がってる。

でもそこ以外はガラガラ。

演奏が始まって、俺のギターはまったく弾けていない。

鳴らない。フレーズも忘れてる。

今まで当然のように弾けていた曲なのに、まったく音が出ない。

音も変だ。

ギリギリ一曲が終わって、何故か客席にいた人の一人がステージに上がってくる。

その時見渡すと、公民館どころか、ステージはもっと狭かった。

その人はこう言った。

「河上氏の音、ペラペラだよ。聞きたい音が出てないよ。なんで?」

と。


そこで目が覚めた。

目が覚めて現実に戻ったとき、「前にも似たような夢を見たことがあるなぁ」と思った。

それもライブの近い日だった気がする。

何かを暗示しているのか、それとも何かの欲望やコンプレックスを投影したのか。



夢は奥深い。

その夢を見た日は、憂鬱だった。

「ありえないこと」かと言われれば、あり得ることだった。





今日は実に4か月くらいぶりにウルエでスタジオに入った。

何もまともに演奏できなかった。

夢とどことなく感触が似ていた。

でもみんなが一同に会えたことが嬉しかった。

そこだけ、夢と違った。

現実だった。



そんだけだけど、何か夢ってすごいし、恐ろしいなぁと思った。

そんな日。


コメント

Kogawa さんの投稿…
そのギターの夢、私も似たようなのをよく見ます。右手のピックが思うように動かない。
なかなか弾かせてくれなかったり。
夢の話、面白かったです。
著者 さんのコメント…
Franken000 さま >
はじめまして。
あまり見てる人が居ないであろうブログなので猛烈に久しぶりなコメントを頂いてとてもびっくりしました。(笑)

僕のバンド仲間でも同じような夢を見る人間はチラホラ居るみたいです。

コメント、ありがとうございました!

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